近年、SNS上での誹謗中傷や名誉毀損をめぐる裁判が増えています。
その中でも、YouTubeやSNSで活動する
メンタリストDaiGoをめぐる訴訟はたびたび話題になっています。
特に2026年には、本人が自身の敗訴について動画で言及したこともあり、改めて注目を集めました。
この記事では、DaiGo氏に関連する主な訴訟の経緯と、日本の裁判制度の特徴、そして問題視されることもある「スラップ訴訟」について解説します。
DaiGo氏の訴訟問題の背景
DaiGo氏に関する裁判の多くは、主に以下の2つに分類されます。
- SNSでの誹謗中傷に対する発信者情報開示請求
- 週刊誌などメディアに対する名誉毀損訴訟
著名人はSNSで批判を受けることも多く、それに対して法的措置を取るケースも珍しくありません。
最近の動向(2026年)
「敗訴した」という情報を動画で否定
2026年3月3日、DaiGo氏はYouTubeで
**「敗訴について」**という動画を公開しました。
きっかけは、SNS(X)で
「DaiGoが裁判で敗訴した」
という投稿が拡散されたことでした。
しかしDaiGo氏は動画の中で
「これは嘘です」
と説明し、実際の裁判の経緯を語りました。
「捕まってないだけの詐欺師」投稿をめぐる裁判
問題となったのは、SNSに書き込まれた次のような投稿です。
「メンタリストって名乗ってるような捕まってないだけの詐欺師はテレビに出れないように法規制しろ」
DaiGo氏はこの投稿を名誉毀損として提訴しました。
一審判決(2025年)
2025年1月の一審では、裁判所は次のように判断しました。
投稿は不適切な表現である
しかし損害賠償を命じるほどではない
このため請求は棄却となりました。
この結果だけが切り取られ、
「DaiGoが敗訴した」
という情報がSNSで拡散されたといいます。
二審では和解が成立
DaiGo氏によると、その後控訴を行い、二審で次のような展開になりました。
裁判官が双方に和解を強く提案
相手側が謝罪する形で和解成立
動画では、和解条項の一部として次の内容が紹介されています。
投稿が誤解を与える内容であり、控訴人(DaiGo氏)に迷惑をかけたことを謝罪する
そのためDaiGo氏は、SNSで拡散された「完全な敗訴」という情報は事実ではないと説明しました。
裁判官からの説諭もあったと説明
動画の中では、裁判官が相手に対し次のような趣旨の説明をしたとも語っています。
投稿は不適切である
一審で賠償が認められなかったからといって問題がないわけではない
DaiGo氏は、最終的に賠償金は求めず和解に応じた理由について相手について
「生きてるだけで罰ゲームみたいなかわいそうな類の人」
「お金を取れない可能性もあり、今回は許すことにした」
と話しました
話題になった裁判の内容
問題となったのは、SNSで書き込まれた以下のような表現です。
> 「捕まっていないだけの詐欺師」
DaiGo氏はこれを名誉毀損として訴えましたが、裁判所は以下のように判断しました。
裁判所の判断
著名人に対する批判として一定の許容範囲
社会的議論の一部としての意見
公共性を伴う論評の範囲
このため、違法な誹謗中傷とは認定されませんでした。
日本の裁判制度の特徴
日本では、裁判に関して次のようなルールがあります。
弁護士費用は原則「自己負担」
日本の民事裁判では勝訴しても弁護士費用は自分で払う
という原則があります。
そのため
裁判に勝つ→賠償金は不要
しかし 弁護士費用は自己負担
結果→経済的にはマイナスになることもというケースも珍しくありません。
裁判で生じる3つの負担
裁判はお金だけでなく、次のような負担も発生します。
① 金銭的負担
弁護士費用は数十万円以上になることもあります。
② 時間的負担
裁判は半年〜1年以上かかることも多く、
書類準備や証拠集めに多くの時間が必要です。
③ 精神的負担
訴状が届くだけでも大きなストレスになります。
「スラップ訴訟」とは?
こうした制度を利用し、
相手に負担を与えることを目的とする訴訟は
「スラップ訴訟」
と呼ばれることがあります。
スラップ訴訟の特徴
勝敗よりも相手の負担が目的
批判者を萎縮させる効果
社会的議論を抑える可能性
海外では規制されている国もありますが、日本では明確な規制はまだ十分ではありません。
訴訟戦略としてのメリットとリスク
こうした戦略には、メリットとリスクの両方があります。
メリット
批判者への抑止力
誹謗中傷の抑制
リスク
イメージ悪化
逆に訴え返される可能性
裁判所から「訴権濫用」と判断される可能性
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SNS時代の新しい問題
SNSの普及により、
誹謗中傷
表現の自由
訴訟による萎縮
という問題が複雑に絡み合っています。
著名人を守るための法的措置と、
言論の自由のバランスは、今後も社会的な議論が続くテーマとなりそうです。
まとめ
メンタリストDaiGo氏をめぐる訴訟は、単なる個人の問題というより、
SNS時代の誹謗中傷問題
日本の裁判制度
スラップ訴訟の議論
など、現代社会の課題を映し出す事例ともいえます。
今後、SNSと司法の関係がどのように変化していくのか、引き続き注目されるテーマとなりそうです。




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