ARR(年間経常収益)は「1年間の継続的な売上規模(トップライン)」を示す指標であり、営業利益は「売上から原価・経費を差し引いた最終的な儲け(ボトムライン)」です。
ARRは主にSaaSの成長性や予測可能性を評価し、営業利益は企業の収益性を評価します。
ARRと営業利益の主な違い
- 定義:
- ARR (Annual Recurring Revenue): 毎月・毎年決まって得られる売上の年間換算。一時的な売上(初期費用など)を含まない。
- 営業利益 (Operating Income): 売上高から売上原価と販売費及び一般管理費を差し引いたもの。本業での稼ぎ。
- 目的:
- ARR: 事業の安定性と将来の成長予測 (KPI)。
- 営業利益: 本業の収益性・黒字/赤字の判断。
- 計算範囲:
- ARR: 「継続的」な収益のみ。
- 営業利益: 経常収益 + 一時収益 - 原価 - 販管費。
重要性: どんなに売上(ARR)が大きくても、経費がかさめば営業利益は赤字になります。本業が健全に運営されているかを判断するために不可欠な数字です
- ARR: 「継続的」な収益のみ。
比較一覧表
| 特徴 | ARR (年間経常収益) | 営業利益 |
|---|---|---|
| 指標の種類 | 収益(トップライン) | 利益(ボトムライン) |
| 定義 | 継続する年間の売上額 | 売上 - 原価 - 経費 |
| 対象収益 | サブスクリプションのみ | 全ての収益(一時費用含む) |
| 主な用途 | 成長性、将来予測 | 本業の儲け、健全性 |
| 重視する業界 | SaaS、サブスクビジネス | 全業種 |
重要なポイント
- ARRは売上の一部(+計算ルール): ARRは「売上高」と混同されがちですが、一時的な収益を除外した、継続的に発生する売上のことを指します。
- SaaS企業ではセットで評価: SaaS企業は初期の赤字を許容してARRを伸ばすため、ARRが右肩上がりでも、営業利益は赤字であるケースが多々あります。
- 役割の違い: ARRは「どれだけ安定した売上基盤があるか」、営業利益は「最終的にいくら手元に残るか」を示します
ARRと営業利益の主な違い
| 項目 | ARR(年間経常収益) | 営業利益 |
|---|---|---|
| 定義 | 毎年決まって得られる「収益(売上)」の合計 | 本業の活動で得られた「利益」 |
| 計算式 | 月間経常収益(MRR) × 12ヶ月 | 売上高 - 売上原価 - 販管費 |
| 一時的な収益 | 含まない(初期費用などは除外) | 含む(売上高に含まれるため) |
| 経費の考慮 | 考慮しない(売上の概念) | 考慮する(人件費や広告費を引く) |
| 主な用途 | SaaS企業の成長性・将来予測 | 企業の本業の稼ぐ力・効率性 |
SaaS(サース / サーズ)とは
SaaS(サース / サーズ)とは「Software as a Service」の略で、「インターネット経由で、必要な時に、必要な分だけ利用できるソフトウェア」のことです。
以前は、ソフトウェアといえば「CD-ROMを購入して自分のPCにインストールする(買い切り型)」のが主流でしたが、SaaSはブラウザなどでログインするだけで、すぐに最新の機能を使えるのが特徴です。
SaaSの主なメリット
- 初期コストが安い: 月額払いや年払いのサブスクリプション方式が多く、多額の初期投資が不要です。
- どこからでも使える: インターネットがあれば、会社だけでなく自宅や外出先、スマホからでもアクセスできます。
- 管理の手間がない: アップデートやセキュリティ対策は提供元が行うため、常に最新版が使えます。
- 共同作業がしやすい: 複数のユーザーがリアルタイムで同じデータを編集・共有できます。
身近なSaaSの具体例
ビジネスからプライベートまで、多くのサービスがSaaSとして提供されています。
- ビジネス・仕事用
- Slack / Chatwork: チャットツール
- Zoom: Web会議ツール
- Salesforce: 顧客管理(CRM)
- SmartHR: 労務管理
- 家計・会計用
- マネーフォワード クラウド / freee: 会計ソフト
- プライベート用
- Gmail: メールサービス
- Dropbox: オンラインストレージ
注意点(デメリット)
- カスタマイズの制限: 決まったサービスを使うため、自社専用に細かく改造することは難しい場合があります。
- ネット環境が必須: インターネットが繋がらない場所では利用できません





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