勤務医・開業医の「老後のお金」を超わかりやすく解説
「医者は高収入だから老後も安心」と思われがちですが、実は勤務医と開業医では加入する年金制度がかなり違います。
特に開業医は、“自分で老後資金を準備する力” が重要になります。
この記事では、医師の年金制度について、一般教養としてわかりやすく整理します。
日本の年金は「3階建て」
まず大前提として、日本の年金制度はよく「3階建て」と呼ばれます。
1階:国民年金(基礎年金)
20歳〜60歳まで、全国民が加入する年金です。
自営業、フリーランス、会社員、医師など、全員が対象です。
2階:厚生年金
会社員や公務員が加入する年金です。
毎月の給料に応じて保険料が決まり、その分だけ将来もらえる年金も増えます。
3階:私的年金
老後資金をさらに増やすための“追加の積立”です。
例えば:
- iDeCo(イデコ)
- 企業年金
- 個人年金保険
- 医師年金
などがあります。
勤務医と開業医で大きく違う
勤務医の場合
病院に雇われて働く勤務医は、基本的に会社員と同じ扱いです。
つまり:
- 国民年金
- 厚生年金
の両方に加入しています。
そのため、将来の年金額は比較的多くなりやすいです。
開業医の場合
一方、自分でクリニックを経営する開業医は「自営業」に近い扱いになります。
そのため基本は:
- 国民年金のみ
になるケースが多く、厚生年金がありません。
つまり、何もしないと勤務医より老後の年金額が少なくなる可能性があります。
だから開業医は「自分で積み立て」が重要
開業医は高収入な人も多いですが、その代わり:
- 厚生年金がない
- 退職金がない
- 老後資金を自分で作る必要がある
という特徴があります。
そのため、多くの開業医は:
- 医師年金
- iDeCo
- 小規模企業共済
- 投資信託
- 不動産投資
などを組み合わせて老後に備えています。
医師だけが入れる「医師年金」とは?
医師向けの代表的な私的年金に「医師年金」があります。
これは日本医師会が運営している制度です。
簡単に言うと、
「医師専用の積立型年金」
のようなものです。
医師年金の特徴
毎月積み立てる
基本掛金は月12,000円程度。
さらに追加で積み立ても可能です。
高収入の医師ほど、多めに積み立てるケースがあります。
老後の受け取り方を選べる
例えば:
- 一生受け取れる終身型
- 5年・10年・15年など期間限定型
など複数あります。
万が一への備えもある
医師年金には:
- 病気で働けなくなった時
- 死亡時
- 遺族への支払い
などの仕組みもあります。
つまり、
「老後資金+保険」
を合わせたような制度です。
ただし注意点もある
医師年金は便利ですが、iDeCoとは違い、
掛金が全額所得控除にならない
という特徴があります。
つまり節税メリットはやや弱めです。
そのため、
- 節税重視ならiDeCo
- 安定積立なら医師年金
など、目的別に使い分ける人も多いです。
開業医に人気の「小規模企業共済」
開業医や自営業者に非常に人気なのが「小規模企業共済」です。
これは簡単に言うと、
「自営業者版の退職金制度」
です。
小規模企業共済の強み
掛金が全額所得控除
これが最大のメリットです。
例えば年間84万円積み立てると、その84万円分だけ課税所得を減らせます。
高所得の開業医ほど節税効果が大きくなります。
将来まとめて受け取れる
退職金のように受け取ることも可能です。
つまり:
- 節税
- 老後資金づくり
を同時にできる制度です。
医師は「高収入=老後安心」ではない
ここはかなり重要です。
医師は収入が高い反面:
- 教育費
- 開業費
- 税金
- 学会費
- スタッフ人件費
など支出も非常に大きいです。
さらに開業医は、
- 厚生年金なし
- 退職金なし
というケースも多いため、
「現役時代にどれだけ資産形成したか」
で老後の安心感が大きく変わります。
USCAP目線で見ると重要なのは「キャッシュフロー」
USCPA(米国公認会計士)的な視点で見ると、老後対策で重要なのは:
「将来も継続して入るお金」をどう作るか
です。
つまり:
- 公的年金
- 私的年金
- 投資収益
- 配当
- 不動産収入
などを組み合わせ、
“現役引退後もお金が回る仕組み”
を作れるかが本質です。
まとめ
勤務医
- 厚生年金あり
- 会社員に近い
- 年金は比較的多め
開業医
- 国民年金中心
- 自分で老後資金を作る必要あり
- 節税と資産形成が超重要
開業医がよく使う制度
- 医師年金
- iDeCo
- 小規模企業共済
- 投資信託
- NISA
最後に
老後対策は、
「もっと若いうちから知っておけばよかった」
と言われやすい分野です。
特に医師や自営業者は、会社員よりも「自分で設計する力」が重要になります。
収入が高い人ほど、
- 節税
- 長期投資
- 年金設計
を早めに理解しておくと、将来の安心感は大きく変わります。




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