再建築不可物件とは何か
再建築不可物件とは、現在建っている建物を取り壊した場合、同じ敷地に新たな建物を建てられない不動産のことです。主な理由は、建築基準法で定められた「接道義務」を満たしていないことにあります。
具体的には、
- 幅4m以上の道路に
- 敷地が2m以上接している
という条件を満たさない土地では、原則として建て替えが認められません。古い住宅地や路地奥の土地に多く見られます。

なぜ再建築不可物件は住宅ローンが組めないのか
再建築不可物件で住宅ローンが組めない理由は、突き詰めると
**「金融機関が貸したお金を回収できないリスクが高いから」**です。
以下、理由をできるだけ明確に整理します。
不動産としての「担保価値」が極端に低い
住宅ローンは、購入する家や土地を担保にしてお金を貸します。
万一返済できなくなった場合、金融機関はその不動産を売却して残債を回収します。
しかし再建築不可物件は、
- 建て替えができない
- 利用方法が限られる
- 買い手が付きにくい
という特徴があり、市場で売却しづらい不動産です。
そのため金融機関から見ると、
「いざとなっても売ってお金に換えられない」
と判断され、担保として成立しにくくなります。
建物が失われたら「価値がほぼゼロ」になる
再建築不可物件は、火災や地震で建物が全壊すると、
- 更地になっても家を建てられない
- 土地だけでは利用価値が低い
という状態になります。
つまり金融機関にとっては、
- 建物が壊れる
- 担保価値が一気に消える
という致命的なリスクを抱えた物件なのです。
借主の返済リスクが高いと判断される
再建築不可物件の購入者は、
- 物件価格が安い
- 自己資金が少ないケースが多い
と見られがちです。
さらに、災害で住めなくなった場合でも住宅ローンは残るため、
- ローン返済
- 新たな住居費
という二重負担が発生する可能性があります。
金融機関はこれを
「将来的に返済が滞る確率が高い借主」
と評価します。
売却時も住宅ローンが使えず、流動性が低い
再建築不可物件は、
- 次に買う人もローンを組みにくい
- 現金購入者に限られる
ため、売却に時間がかかります。
担保不動産として重要な
「すぐ売れるか(流動性)」
が低い点も、金融機関が嫌うポイントです。
フラット35など公的ローンの基準を満たさない
代表的な住宅ローンであるフラット35では、
- 適法に建築された住宅であること
が条件です。
再建築不可物件は建築基準法の要件を満たせないため、
制度上、最初から対象外になります。
ローンが組めない理由
再建築不可物件で住宅ローンが組めない理由は、
「金融機関が安心して担保にできない不動産だから」
これに尽きます。
- 売れにくい
- 壊れたら価値が消える
- 借主の返済リスクが高い
この3点がそろっているため、
一般的な住宅ローンの審査ではほぼ不利になるのです。
再建築不可物件でも使える可能性のある融資方法
住宅ローンは難しくても、以下のような方法で資金調達できる場合があります。
ノンバンクのローン
銀行ではなく、カードローン会社などのノンバンクが融資を検討してくれることがあります。ただし、
- 金利は年4%前後と高め
- 借入額は年収の3分の1程度が上限
など、条件は厳しめです。
銀行のフリーローン
用途を限定しないローンで、審査は住宅ローンより緩い傾向があります。ただし金利は5~6%程度と高く、長期利用には不向きです。
不動産担保ローン
別の不動産や資産を担保にすることで融資を受ける方法です。金利は3%前後が多いものの、返済能力や自己資金が厳しくチェックされます。
リフォームローン
再建築不可物件でも、建て替えではなくリフォームであれば可能な場合があります。内装や設備の更新に限定されますが、住環境を改善しつつ融資を受けられる点が特徴です。
再建築不可物件を「再建築可能」にする方法
条件を満たせば、再建築不可物件でも住宅ローンが使える可能性が出てきます。
代表的な方法は次のとおりです。
- 隣地の一部を購入・借用して接道条件を満たす
- 道路後退(セットバック)を行う
- 私道を「位置指定道路」として申請する
- 43条但し書き道路として自治体の許可を得る
ただし、いずれも費用・時間・近隣との交渉が必要で、必ず成功するとは限りません。
再建築不可物件のメリット
- 購入価格が安い(相場の3~7割程度のケースもある)
- 固定資産税が比較的安い
- 短期利用や投資目的には向く場合がある
再建築不可物件のデメリット
- 建物が失われた場合、再建築できない
- 売却しにくく、現金購入者に限られやすい
- 修繕・維持費がかさむことが多い
長期間の居住や老後の住まいとしては、慎重な判断が必要です。
まとめ
再建築不可物件は価格の安さという魅力がある一方、住宅ローンが使いにくく、リスクも大きい不動産です。
購入を検討する際は、
- なぜ再建築不可なのか
- 将来、再建築可能にできる余地があるか
- 融資条件や総支払額は妥当か
を冷静に見極めることが重要です。
安さだけで判断せず、不動産の専門家や金融機関に相談しながら、用途と目的に合った選択をすることが求められます。





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