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投資信託の「純資産総額」って大きいほどいいの?

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~ファンド選びの新しいヒント~
今回のテーマは、**投資信託を選ぶときによく見る「純資産総額」**についてです。


そもそも「純資産総額」って何?

投資信託(ファンド)を選ぶとき、たいてい「純資産総額」という数字が表示されています。これは、そのファンドがどれだけの資産を運用しているかを表す指標で、「ファンドの大きさ(規模)」を示すものです。

もっと具体的に言えば、
投資信託が保有する株や債券などの「資産」から、手数料などの「負債」を引いた残りが「純資産総額」です。

「このファンドは人気があるのかな?」
「ちゃんと安定して運用されてるかな?」
ということを知るための一つのヒントになります。


純資産総額が増減する3つの理由

純資産総額は、次のような要因で日々変化しています。

投資先の価格変動

ファンドが投資している株や債券の価格は、毎日変わります。そのため、値上がりすれば純資産も増え、値下がりすれば減ります。
シンプルに言うと、ファンドの成績が良ければ純資産が増えるというわけです。


投資家の売買(資金の出入り)

誰かがそのファンドを買えばお金が入って純資産が増え
逆に解約すればお金が出て純資産が減ります

ファンドにどんどんお金が入っている=人気があり安定している
という見方ができます。反対に、解約が続くと、資金不足で運用が不安定になるリスクも出てきます。


分配金の支払い

ファンドによっては、利益が出たときに**「分配金」**という形で一部を投資家に分けることがあります。たとえば、毎月分配金を出すファンドもありますよね。

でも実は、分配金が出るたびに、その分ファンドのお金(=純資産)は減ってしまうのです。
「分配金が出る=良いファンド」と思いがちですが、純資産の減少には注意が必要です。


純資産総額が大きい=良いファンドではない?

「純資産総額が大きいほうが安心」と言われることがあります。
確かに、大きなファンドは投資家が多く、人気や実績があるという安心感があります。

でも実際は、純資産が大きすぎると困る場合もあるんです。

たとえば、規模が小さい国や、企業数の少ないスタートアップに投資しているファンドの場合、大きすぎる資金を持っていても投資先が見つからなかったり、価格が動きやすくなったりして、逆にうまく運用できなくなることもあります。

そのため、運用会社はファンドごとに「これくらいの資産規模が適切」という考えのもと、純資産の上限や購入口数の制限を設けてバランスをとっているのです。


「小さすぎる」ことにも注意

逆に、純資産総額が少なすぎる状態が長く続くと、ファンドの運用自体をやめることがあります。
これを「繰上償還(くりあげしょうかん)」といいます。

繰上償還になると、予定より早くファンドが終了してしまい、思ったように資産が増える前に投資が終わってしまうリスクがあります。

これを防ぐためには、購入前に「目論見書」や「運用報告書」で確認しておくことが大切です。


グラフで見る:純資産は値動きと無関係に減ることもある

以下の図は、ファンドの基準価額(値段)と純資産の動きを表すイメージ図です。

(図表イメージの説明)

  • 線グラフ:ファンドの価格の推移
     ・赤線:分配金なし(利益を再投資)
     ・青線:分配金あり(利益を投資家に配る)
  • 青い塗りつぶし:純資産の大きさ

グラフの一部(点線で囲った部分)では、価格の変動がないのに純資産が減っているのがわかります。これは、解約などによってお金がファンドから出ていったことが原因です。


まとめ:純資産総額は「判断材料のひとつ」として活用しよう

純資産総額が大きいからといって、必ずしもそのファンドの運用成績が良いとは限りません。でも、人気の度合いや資金の安定性、今後の見通しを知る上では、重要なヒントになる数字です。

✔ ファンドの成績
✔ 投資家の動向
✔ 分配金の有無
✔ 純資産の変化

これらをバランスよく見ながら、あなたの目的に合ったファンド選びをしてみてくださいね。

USCPA/米国公認会計士 国際資格 アビタス
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