最貧困女子を読了したので感想を述べる
読了です。
自分の置かれている境遇は自分の努力が足りなかったから (完)
では済まされないリアルな世界がここでは描かれています。
闇金ウシジマくんの題材に近しいものです。
貧乏というのは子供
そしてまたその子供まで遺伝的に受け継がれていき、貧困スパイラルから抜けられない。
あまりにも貧乏で金銭的には本来子供を持つべきではない人達が様々な境遇で子供を持ち育てなければならない。
自己責任では片付けられない問題がそこにはある
シングルマザーの方が数名エピソードで出てきますが、こうした方の生い立ちは強烈です。
親が愛人作って子供を捨てて逃げたとか、育児放棄、虐待されたとか・・・
こうした家庭で育つと教育もままならず、精神疾患を患ったり
対人恐怖症みたいなのを患って社会に出ていくことができなくなってしまうと。
というよりそもそも家庭として成り立っていないし
親もいないみたいな環境で育った人に果たして自己責任なんて言えるのでしょうか。
僕的にはこんなもの親が悪いとしか言いようがない・・・
しかし、親の悪口を言っても現状は何も変わらない。
シンプルに努力が足りないとか”自己責任”では片付けられない問題がここには描かれていて
複雑なバックグラウンドを持った人達が
「親が悪い、社会が悪い」と言って犯罪を犯してしまったとして
「犯罪犯すようなやつは・・・」
と糾弾されるのはあまりにも辛すぎて言葉になりません。
無論、犯罪を肯定するわけではないのですが。。。
この著者のインタビュー対象はあくまでも貧困者であり貧困がゆえに犯罪を侵した人は出てこず
犯罪エピソードは描かれてませんでした。しかし一歩間違えれば犯罪に繋がりかねないとも。
自助努力が足りないとか、貧乏でも幸せな人がいるとか、そういう綺麗事では済まされないほどの
劣悪な環境で生まれ育った人もおり、社会が救済しなくて誰が救済するんだ!?
と著者は問題提起していました。
生活保護とか、色々救済システムありますが
日本の救済システムは基本的には”自分から申請”という方法がとられるので
自分で積極的に行動しないと、その恩恵を享受できなかったりします。
精神疾患持ちだったり識字能力低い人にはハードルが高いとのこと。
何かできることはないのか?何も・・・ない、、、読んでいて複雑な気持ちになりました。
個人の幸せは他人が決めるのではなく、自分が感じることなので、とやかく言えませんが
日頃からニュースや時事問題に興味、関心をもち、社会の救済システムについても当事者意識を持ち考えるという姿勢が大事なのかもしれません。
映画ジョーカーに通ずるものがあります。
僕はまだ自分一人生きていくのに精一杯ですが
大人になって余裕ができたら何かしたいですね。
ジョーカーの感想書くのも忘れてません(笑)
もう2023年です。
あれから1年たってますが🥹
#読書
#読書記録
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