これからの正義の話をしよう! 読了
ついに読了しました。
色々考えさせられました。
簡単に読めるかと思いきや、全然です(泣)
けっこう時間使いましたね。
僕は寝ながら読んでいたのですが
紙に書き出してケース毎にまとめて読むとかなり理解が深まる感じです。
あらすじ
ハリケーンの被害にあったフロリダの地域で(今年のではない。10年くらい前も似たような被害がおきてる)、住宅がダメージをうけるかつインフラが使えなくなって、水道電気の使える場所、泊まれる場所を求めて近くのモーテルを住民が探すのですが お店側はこぞって値上げしてます。
修復のための資材とか生活の水とかもガンガン値上げされて、こういう非常時に、人が困ってるときに、儲けのたまに値上げするのはどうなんだ? というところから話はスタートします。
正義とは何か?
供給者側から見れば値上げは合理的だし別に普通のことです。
しかし倫理的にどうなんだ!という批判もあり。これは正義にもとるのか?というお題です。
このほかにも1人殺せば5人助かる。殺さなければ5人死ぬ。
5人助かるなら1人を殺してもいい?というのは正義にもとるんじゃないかとか。
差別によってマイノリティ人種が不遇を被った地域で大学がアファーマティブ・アクション(差別是正措置)を取り入れており、成績では白人の生徒が上だったけどマイノリティ人種の学生が合格になったのをうけて、白人学生がこの不合格は不服だとして訴訟をおこします。しかし大学側は多様性を尊重するということで、意見を変えません。とか。
世の中でおきてる論争に対して正義とは何か?について考えていく非常に面白い内容です。
答えはない
本書では各論点に対してカントやルールズの正義論を用いて考察していくのですが
もちろん、答えなどはなく、それについて言及もしていません。
僕の私見ですが、この本(授業)では世の中の問題について興味、関心を抱き、それについて自分なりに考えて答えを出すという一種の思考プロセスや教養を学生に学んでほしいのが趣旨なのではないかと思いました。
こうした問題を真剣に考えて法律を変えるべきだと政治家を目指してもいいでしょうし
団体に所属、もしくは自分で立ち上げてアファーマティブ・アクションについて真剣に取り組んでもいいでしょうし
自分の人生においてやるべきこと、やりがいや生きがいを見つける1つのきっかけになったりするのかもとか。
無論、僕がこれを読んで何か全振りする方向が見つかったとかそういうの無いのですが🤣
思考と感情を失ったら、それはもはや人間ではなく
マシーンなので、この本を読んで良かったとは思います。
興味ある人はぜひ!!
コメント