クランクシャフトは、エンジン内部にある重要な部品で、ピストンの上下運動(往復運動)を回転運動に変える役割を持っています。
この回転運動が最終的にタイヤを回し、車を走らせます。
クランクシャフトの仕組み
- クランク … 往復運動と回転運動を相互に変換する機構。
- シャフト … 動力を伝える回転軸。

ピストンの動きは「コネクティングロッド(連接棒)」を通じてクランクシャフトに伝わります。
クランクシャフトは中心部の「クランクジャーナル」を軸に高速回転し、その回転力をフライホイールやクラッチ、変速機を経て車輪に送ります。
クランクシャフトの主な部品と役割

- クランクプーリー
- クランクシャフト先端に付く滑車。
- ベルトを介してウォーターポンプ、発電機、エアコン、パワステなど補機類を動かします。
- クランクスプロケット
- タイミングベルトやチェーンを駆動し、吸排気バルブのタイミングを制御します。
- クランク角センサー
- クランクの回転角を検出し、燃料噴射や点火タイミングを制御します。
- クランクベアリング
- クランクジャーナルを支える軸受。摩擦を減らし、滑らかに回転させます。
- クランクメタル
- 半円形のすべり軸受。エンジンオイルで金属同士の摩擦や焼き付きから守ります。
故障や消耗とその対策
- 消耗しやすい部分
- クランクメタル・クランクベアリング → 高回転や走行距離の増加で摩耗。
- クランクプーリーのオイルシール → オイル漏れの原因に。
- 対策
- 定期的なオイル交換と点検で、早期に異常を発見。
- 特にバイクは部品劣化が早いため注意が必要。
- 高負荷時のトラブル
- モータースポーツなどでの極端な負荷により、クランクシャフトが曲がる・ガタつく場合あり。
- 修理や芯出し(回転バランス調整)は専門工場に依頼。
まとめ
- クランクシャフトはエンジンの“心臓部”ともいえる重要パーツ。
- 普段は直接見ることはできませんが、エンジンオイル管理が最大のメンテナンスです。
- オイルは潤滑だけでなく防錆・洗浄効果もあり、結果としてクランクシャフトを長持ちさせます。
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